10月1日〜10月18日の刃物・道具・造園ニュース

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9月1日〜9月30日の造園・刃物ニュース|技能五輪造園・堺刃物職人養成道場・都市緑化フェア京都丹波

忙しい造園の職人さんも、このニュースを見ておけば最新事情通になれるEDGEs週刊ニュース。今号は9月1日から30日までの1か月分をまとめた第20号です。

9月は、上海の技能五輪国際大会で若い庭師が世界に挑み、堺では刃物職人を育てる道場が受講生の募集を始めるなど、「人を育てる」という明るい話題が目立ちました。京都丹波では全国都市緑化フェアが開幕し、関では関鍛冶伝承館がリニューアルに入っています。刃物まつりや工場の祭典など、10月の産地イベントに向けた準備も進んだひと月でした。

職人・人材の動向

【技能競技】

技能五輪国際大会の造園職種で日本代表が敢闘賞。今田作庭園の門野史奈さん・西川寛昭さん

9月22日(火)から27日(日)まで、中国・上海で第48回技能五輪国際大会が開かれ、65か国・地域の1,372人の選手が64職種で技能を競った。2人1組で庭をつくる造園職種には、香川県まんのう町の今田作庭園から門野史奈さんと西川寛昭さんが日本代表として出場し、敢闘賞(9位)に入賞。日本選手団は56職種に62人が参加し、金メダル2個、銀メダル5個、銅メダル3個、敢闘賞26個を獲得した。次の第49回大会は、2028年に日本の愛知県で開かれる。
出典:厚生労働省 2026年9月29日/香川県 2026年10月15日

【人材育成】

堺刃物職人養成道場が受講生を募集。鍛冶コースと刃付コースで未来の職人を育てる

9月18日(金)、堺刃物商工業協同組合連合会と堺市産業振興センターが「堺刃物職人養成道場」の受講生募集を始めた。定員は鍛冶コース4名程度、刃付コース18名程度で、対象は原則18歳以上39歳未満、費用は無料。約4か月の体験研修で刃物事業者を訪ね、受講生と事業者のマッチングを経て、約6か月の実技研修と座学研修に進む。研修期間は12月5日から翌年9月30日まで(申込は10月24日で締め切り)。
出典:堺市 報道提供資料 2026年9月18日

【教育】

三条市の小学校で「刃物・ものづくり教育」。小刀を使って竹とんぼづくり

9月4日(金)、新潟県の三条市立大島小学校で、3・4年生が学年行事として竹とんぼづくりに取り組んだ。三条市が実施している「刃物・ものづくり教育」の一環で、子どもたちは講師から安全な工作の仕方を教わり、小刀を使って竹とんぼを仕上げた。完成後は体育館でみんなで飛ばしたという。子どもが学校の授業の中で刃物に触れる、刃物の産地ならではの学びの場だ。
出典:三条市立大島小学校 2026年9月4日

刃物・鍛冶の動向

【産地施設】

関鍛冶伝承館がリニューアル工事で休館。日本刀鍛錬場は引き続き利用できる

岐阜県関市の関鍛冶伝承館が、リニューアル工事のため9月7日(月)から2027年3月31日(水)まで休館に入った。なお、工事期間は変更となる場合がある。休館中も日本刀鍛錬場は利用でき、10月の「刃物まつり」も古式日本刀鍛錬の一般公開は鍛錬場で行われるとのこと。工事の後は1階の展示室から順次開館する予定で、再開日は決まり次第知らせるとしている。
出典:岐阜県観光公式サイト「岐阜の旅ガイド」/関市 2026年9月29日

【メディア】

NHK「世界がほれた絶品!翔ケース」で越前打刃物を紹介

9月21日(月)21時30分から、NHKの番組「世界がほれた絶品!翔ケース」で越前打刃物が取り上げられた。福井県越前市の越前千代鶴の館が9月13日に告知したもので、櫻井翔さんが越前打刃物の産地を訪れたという。越前打刃物は経済産業大臣指定の伝統的工芸品で、刀匠・千代鶴国安を起源に700年の歴史を持つ産地だ。全国放送で、産地の手仕事が広く紹介される機会となった。
出典:越前千代鶴の館 2026年9月13日

【新製品】

Maruichi Knife、新作牛刀「黒薙-Kuronagi-」を発表

9月29日(火)、包丁ブランドMaruichi Knifeを運営するMARUICHI WORKS(東京)が、新作牛刀「黒薙-Kuronagi-」を発表した。刃渡り21cmの切付型牛刀で、硬度HRC61の高硬度ステンレス鋼を採用し、刃の側面にディンプル加工を施した。重量は152g。レストランの現場で料理に携わってきた経験をもとに設計したとしている。10月2日からMakuakeで先行販売。製造元や産地は、リリースでは明らかにされていない。
出典:PR TIMES 2026年9月29日

造園・庭園の動向

【緑化イベント】

第43回全国都市緑化フェアin京都丹波が開幕。10月7日には全国都市緑化祭

9月18日(金)、「第43回全国都市緑化フェアin京都丹波〜京都丹波みどりの里まつり〜」が開幕した。会場は京都府の亀岡市・南丹市・京丹波町で、会期は11月8日(日)まで。テーマは「食農と環境そしてアートで輝く『京都丹波』」。都市に緑の空間をつくるのではなく、里山や田畑といった、すでにある自然環境を生かす点を特徴に掲げる。国土交通省は9月9日、会期中の10月7日に京都府で全国都市緑化祭を開き、記念植樹を行うと発表した。
出典:第43回全国都市緑化フェアin京都丹波実行委員会 2026年9月7日/国土交通省 2026年9月9日

【国際イベント】

GREEN×EXPO 2027、開幕半年前。来場日時予約が始まる

2027年3月19日に横浜で開幕する「GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)」は、開幕半年前を迎えて記者発表を行った。協会の筒井義信会長は、75を超える国・国際機関、全都道府県、500を超える企業・団体の参加が決まったと説明。有料来場者数は1,000万人以上を見込む。9月18日(金)からは入場チケットの来場日時予約が始まり、会場内の一部展示には観覧予約も導入される。
出典:トラベルボイス 2026年9月15日/公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会 2026年8月27日

【講座・勉強会】

日本庭園学会オンラインセミナー2026秋が開講。初回は山内朋樹さん

9月28日(月)、日本庭園学会のオンラインセミナー2026秋「庭と園に学ぶ〜日本の庭園に関する本と著者2〜」が始まった。近年刊行された庭の本の著者を迎えるシリーズで、初回は京都教育大学教授で庭師の山内朋樹さんが、作庭現場のフィールドワークをもとに庭の造形と庭師の知恵を語る。11月12日まで全6回の講演と、10月24日の東京の庭園見学会を予定。参加は無料で、会員以外も参加できる。
出典:日本庭園協会 2026年8月21日

旧吉田茂邸庭園で日本庭園勉強会。造園家・中島健の作庭を読み解く

9月20日(日)、神奈川県立大磯城山公園で、「昭和100年」特別企画として日本庭園勉強会「旧吉田 茂邸庭園」が開かれた。会場の庭は、田中角栄や河野一郎の庭園をはじめ多くの日本庭園を設計した造園家・中島健の作庭。昭和の時代につくられた日本庭園への理解を深める勉強会で、内閣官房の「昭和100年」ポータルサイトにも関連イベントとして掲載された。
出典:内閣官房「昭和100年」ポータルサイト

【出版】

『現代日本の庭園100年』発売。英国人著者が明治以降の46庭園を読み解く

9月24日(木)、河出書房新社がスティーヴン・マンスフィールド著『現代日本の庭園100年』(ピコ・アイヤー序文、東郷えりか訳)を発売した。日本に長く暮らす英国の著述家が、明治時代以降につくられた全国46庭園を、333点の写真とともに解説する352ページの大著だ。無鄰菴や国際文化会館から、重森三玲や枡野俊明さんの作品、江之浦測候所まで、多くの庭を収める。隈研吾さんと枡野俊明さんが寄稿。税込9,900円。
出典:河出書房新社 2026年9月24日

【技術・DX】

海洋博公園で亜熱帯緑化事例発表会。ドローン防除や壁面緑化の検証も

9月11日(金)、沖縄美ら島財団が海洋博公園の沖縄美ら海水族館イベントホールで「亜熱帯緑化事例発表会」を開いた。沖縄都市緑化月間に合わせた取り組みで、県内の緑化事例や最新の緑化技術を紹介する場だ。演題には、ドローンによる樹木害虫の薬剤散布防除、那覇市本庁舎の壁面緑化におけるつる植物の生育と風圧の検証、沖縄自動車道の台風被害と対策などが並んだ。造園CPDの認定プログラムでもある。
出典:沖縄美ら島財団 2026年9月8日

市況

【鋼材】

日本製鉄、10月契約分の鋼材をトン5,000円値上げ。今年度の上げ幅は累計2万円に

日本製鉄が、国内向けの鋼板類・鋼管・軽量形鋼の全品種について、10月契約分(11月出荷分)からトン当たり5,000円値上げすると報じられた。原料炭の価格上昇に加え、物流費や人件費の上昇を理由に挙げる。2026年度上期にはすでにトン当たり1万5,000円を値上げしており、今年度の上げ幅は累計2万円に達する。鋼材の値上がりは、刃物や造園資材のコストにもじわりと波及していくため、お気に入りのメーカー・鍛冶屋がいる場合は価格について注視しておく方が良いだろう。
出典:GMK Center 2026年9月30日(日刊鉄鋼新聞の報道による)

海外の動向

【日本庭園】

日本庭園協会、デンマーク「デ・ヤパンスケ・ハーバー」で技術セミナー。髙橋真琴人さん・倉地城光さんを派遣

9月4日(金)から6日(日)にかけて、日本庭園協会が、デンマーク・フュン島の日本庭園「デ・ヤパンスケ・ハーバー(De Japanske Haver)」で日本庭園技術のセミナーを開いた。国土交通省の「海外日本庭園修復支援事業」の一環で、髙橋真琴人さん(評議員・東京都支部)と倉地城光さん(神奈川県支部)が派遣された。マツの剪定セミナーには、デンマークやノルウェーから各日約30名が参加。6日には現地で用意された竹材や棕櫚縄を使って四ツ目垣を制作し、イボ結びや関守石の作り方も紹介した。髙橋さんは茶会でお点前を披露し、倉地さんは庭園見学会で園内を解説した。同園は、オーナー兼ガーデナーのピーター・ダルスゴーさんが2007年に一般公開した約2万㎡の日本庭園だ。
出典:日本庭園協会 2026年9月29日

【鍛冶】

英国BFBAが国際チーム鍛冶競技会。2人1組で2時間の鍛造勝負

9月27日(日)、英国ウォリックシャー州のNAEC Stoneleigh Parkで、英国装蹄師・鍛冶師協会(BFBA)の国際チーム鍛冶競技会が開かれた。課題は、支給された材料から馬車の後部板の留め具を、2人1組・2時間で製作するもの。会場には、刃物作家や生産者が作品を並べる「Sharp Zone Marketplace」も設けられ、刃物鍛造の国際競技会も同じ会場で行われた。
出典:Forge & Farrier(BFBA)

【庭】

パリ市の「庭園祭」、市内の公園・庭園で無料の催し

9月26日(土)と27日(日)、フランス・パリ市で「庭園祭(Fête des Jardins)」が開かれた。市内の公園・広場・庭園・森が無料の催しの場となり、園芸家や樹木医、自治体の職員が、技術とノウハウを来場者と分かち合う。ブローニュの森のプレ・カテランなどでは、庭師が使う道具に触れられる機会や、樹上作業の専門職による実演も用意された。
出典:Sortiraparis 2026年9月16日・17日

【出典・引用元について】

本記事のニュース項目は、各公式発表および報道に基づきEDGEsが独自に構成・要約したものです。数値の詳細や最新の正確な情報については、引用元メディアにて直接ご確認ください。

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浦田浩志(EDGEs編集長)

職人、造園、道具、刃物を取材するジャーナリスト、著述家。EDGEsとTetsufukuの創業者。2000年から制作ディレクターとして活動。2009年から、庭師の道具とそれを作る職人を取材する連載を続け、庭師や鍛冶職人などの取材実績は200名以上。2012年からは刃物・道具の越境ECサイト「Tetsufuku」を運営し、海外の刃物愛好家の動向にも通じる。EDGEsでは、これまでの取材とつながりをもとに、庭・造園・刃物・鍛冶屋と、それを支える職人の世界を記録していきます。プロフィールと仕事の実績は公式サイトをご覧ください。

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