造園と刃物の新製品情報、FELCO 2e。2026年2月、欧米で先行発売。

EDGEsコラム 発見!造園関連の新製品

電動剪定鋏「FELCO 2e」が欧米で先行発売

スイスが誇る工具メーカーのFELCOが、名機FELCO 2の電動剪定鋏を発売

剪定鋏の名機「FELCO 2」の後継機として電動モデル「FELCO 2e」が、2026年2月25日より欧米で先行発売。世界中のガーデナーに愛された操作感と人間工学設計をそのままに、電動化、F-Techコーティング、安全機構のCUT SHIELD、LCDディスプレイなど、進化を遂げた。現時点では日本未発売だが、先行してFELCO 2eの詳細情報をお伝えする。

FELCO 2から受け継がれたもの=FELCOが守った普遍的な価値

  • 人間工学に基づいたグリップ形状
  • 手への負担を軽減するショックアブソーバー
  • スイス製刃物としての精度と耐久性
  • 部品交換をすれば長期使用できる設計思想

「FELCO 2が成功させたものはすべてそのままに」というコンセプトでFELCO 2eは開発されている。

電動になって何が進化したのか

変わったもの=進化のポイントは、大きく4つ。

電動化による握り込み反復動作の解消

長時間の剪定作業で行われるのは、数百、いや数千にもおよぶ握り込み動作。この握り込み動作により手首と指が著しく疲労し、ひどい場合は腱鞘炎などになってしまう。FELCO 2eではトリガーを引くだけでモーターが刃を閉じるため、握り込みによる疲労は著しく軽減される。(チェックポイント:非電動の剪定鋏よりも重量が増す)

新開発「F-Tech」ブレードコーティング

付着した樹液やヤニは剪定鋏の刃の正常な開閉を阻害するため、一定量の使用のたびに拭き取りが必要になることが一般的だ。しかし、FELCO 2eの刃に採用されたF-Techという特殊コーティングは、この樹液やヤニの付着を大幅に軽減するとのこと。そのため、長期間、切断の精度を維持できることで清掃の手間を軽減し、植物の切り口の回復に寄与するそうだ。(チェックポイント:コーティングの耐久性についてのレポートはまだない)

特許申請中の安全機構「CUT SHIELD」

一般的な剪定鋏では、握り込まない限り刃が閉じる切断作業が行われることはない。しかし、電動剪定鋏は、ほんの少しのトリガーの引きだけでも自動で刃が閉じる。この危険な状況を生み出さないために、手や指が刃部に触れると自動的に刃を閉じる動作を停止する機構が盛り込まれている。電動工具特有の「一瞬の油断のリスク」に対応した設計となっている。

LCDディスプレイの搭載

バッテリー残量や動作状態をリアルタイムで確認するためのモニタが搭載されている。作業前に目視で確認することにより、作業中でのバッテリー切れなどを防ぐ充電タイミングの判断に役立つ。

スペック

  • バッテリー:10.8V・3.0Ah リチウムイオン
  • 充電方式:USB-C(汎用ケーブルで充電可能)
  • 1充電あたりのカット数:約3,000カット
  • 刃の開き:ハーフオープン18mm(連続カット向け)/フルオープン27mm(太枝向け)の2モード切替
  • 最大切断径:27mm(約1インチ)
  • 重量:約880g(バッテリー込み・900g未満)
  • ディスプレイ:LCD(バッテリー残量・動作状態をリアルタイム表示)
  • 安全機構:CUT SHIELD™(特許取得済み・手や指の接触を検知し刃を自動停止)
  • 刃コーティング:F-Tech(樹液付着を軽減・切断面の精度維持)
  • 付属品:バッテリー1個・USB-C充電ケーブル・FELCO 707導電性グローブ・ルブリカントスプレー・取扱説明書・専用トランスポートケース

※バックパック型バッテリーや大型モーターハウジングを持つ業務用電動剪定鋏との最大の違いは、「プロ用の剪定鋏として精度を維持しながらコンパクトさを実現したこと」という点になる。

プロ機「FELCO 834W」との関係

FELCO 2eの開発には、プロのアーボリストや造園業者向けに作られた業務用モデル「FELCO 834W」の知見が活かされている。834Wはデュアルバッテリー交換式・大型モーターハウジングを持つヘビーデューティ仕様だが、そのパワーマネジメントと耐久性の設計が2eに継承された。834Wとの最大の違いは「バックパック不要・コンパクト・ホームガーデナー向け」という軽量化の方向性だ。プロ機で培った技術をセミプロ・愛好家向けに落とし込んだモデルと位置づけられる。

フェルコについて

1945年創業
スイスの老舗工具メーカー
日本では剪定鋏が有名

日本での発売時期

未定

参照元

メーカー:FELCO(スイス)|発売日:2026年2月25日|FELCO公式サイト

EDGEs備考

電動剪定鋏の市場はここ数年で急速に拡大しているが、「スイスのFELCOが満を持して参入した」という事実は、この市場が本格的なプロ・セミプロの選択肢になりつつあることを示している。手打ち刃物とは別の観点で注目しておきたい製品だ。

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職人取材ライター浦田くん

兵庫県神戸市出身。制作ディレクター・ライター。雑誌「庭」での連載をきっかけに40名以上の鍛冶屋さんおよび10社を超す刃物や道具のメーカーを取材。庭師や造園をキーワードに、各種取材を展開している。EDGEsでは、これまでの経験とつながりをベースに庭/造園、刃物/鍛冶屋を中心にした情報発信を行っている。

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