4月第1週、静岡駅ビルの屋上に静岡県を中心とした庭師たちが集まり技術と感性を競い合った「天空の坪庭8」。すでに8回目の開催となり、造園業界のひとつの顔になりつつある。特に若手がチャレンジ枠で参加できることには大きな意義があり、次の世代の活躍の場を創出する場として非常に意義がある取り組みだ。富士山麓では50万株の芝桜が見頃を迎え、春の観光シーズンがスタート。暖かくなるに従って、春の造園シーズンも本格的に動き出そうとしている。一方で、米国では鋼材関税50%一本化という制度変更が施行され、刃物や道具の生産地を直撃。同じく米国では老舗ナイフメーカーの鋼材偽装による閉業が業界を揺さぶった。職人たちの明るい現場と、それを取り巻く環境に対する逆風が同時進行した1週間だったと言える。
※冒頭の画像はAIで作成したものです。この時代の生成AIの出力精度はこのような感じだったのかというアーカイブになると思い、楽しんで作っています。
造園・庭職の動向
【イベント・造園】
「天空の坪庭8」開催、静岡駅ビル屋上に22人の庭師が1坪の世界を競作
静岡駅ビル パルシェの屋上スカイガーデンで、4月3日から5日の3日間、造園作家展による「天空の坪庭8」が開催された。静岡県中部を中心に活躍する庭師22人が、それぞれ約1坪(3.3㎡)のスペースに個性豊かな庭を制作・展示。ベテランも若手も同じ広さという条件のもと、作り手によってまったく異なる表情の庭が並んだ。今回もチャレンジ枠に若手が参加。経験を積んだ職人たちが同じ場所で作品を展示し、若い世代の感性による庭づくりが披露された。開催期間は第70回静岡まつりと重なることも、集客面で非常に高い効果を得ている。ともすると人々から縁遠い造園業界だが、このようなイベントが人々と造園業界をつなぐ機運となっていることは確かだ。造園と人々をつなぐ場として、今後の継続と発展が期待される。
出典:号外NET 静岡市葵区 2026年3月
【観光・造園】
「2026富士芝桜まつり」が開幕、富士山麓に50万株のピンクの絨毯
4月11日、山梨県の富士本栖湖リゾートで「2026富士芝桜まつり」が開幕。関東最大級とも言える、約50万株の芝桜が富士山を背景に咲き誇った。特に今季は、風景に没入できる新スポット「きらめく花雫ミラー」を導入。そのほか、愛犬家向けのエリアが拡充していることにも時代性を感じる。大規模な花の維持管理技術と、観光資源としての造園の価値を示す春の代表的なイベントとして、5月下旬まで開催される予定だ。
出典:富士本栖湖リゾート 2026年4月
【気象・管理】
静岡市で最高気温30.3度、4月上旬に本州初の「真夏日」を記録
4月11日、静岡県静岡市で最高気温30.3度を記録。本州では今年初の真夏日となった。4月上旬としては異例の暑さであり、東京都心でも27.3度の夏日を記録するなど、全国的に気温が急上昇。植え付け直後の樹木や草花にとって、この時期の急激な気温変動や乾燥は深刻なダメージとなる。早めの灌水管理や地温上昇への対策、乾燥防止を目的とした新植樹のマルチング、急激な気温上昇によるアブラムシ等の初期発生への注意喚起など、例年以上にスピード感のあるメンテナンス対応が求められている。
出典:ウェザーニュース 2026年4月11日・読売新聞 2026年4月11日
【市況・資材】
塗料・副資材の価格改定が進行、物流費増と原材料高が重しに
4月に入り、塗料メーカー各社による価格改定が現場の仕入れを直撃している。いわゆる「2024年問題」による物流費の上昇に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格(ナフサ)の高騰が、シンナーや養生資材といった石油由来の副資材の価格を押し上げている。資材の入手困難や納期遅延のリスクも依然として残っており、現場では材料確保と見積もり価格の維持に苦慮する状況が続いている。現在、特に建築業界への影響は大きく、敷地内に家とともに存在する庭への影響は避けられないが、複合的な影響となるため、各自の業態に即して早期の対策が求められる。
出典:塗料・建材業界各紙 2026年4月
道具・刃物の動向
【海外市況】
中東情勢緊迫化でエネルギー価格急騰、運搬・製造コストに波及
中東情勢の悪化を受け、4月9日から11日にかけて原油価格が急騰。エネルギーコストの前提が大きく変わる事態となっている。これは造園機械の燃料費だけでなく、鋼材の熱処理(焼き入れ)に多量のエネルギーを消費する刃物製造現場や、製品を運ぶ物流網にも深刻な影響を及ぼす。エネルギー高騰の長期化が、道具の最終価格へ波及することが懸念されている。ただ、世界情勢は二転三転していることもあり、対策が追いつかない局面も続いている。各事業者には引き続き情報収集と柔軟な対応が求められる。
出典:読売新聞 2026年4月9日・10日・JETRO ビジネス短信 2026年4月
【関税・貿易】
米Section 232改定、4月6日施行。鋼製品への関税が製品全体価格の50%に一本化
トランプ政権は4月2日付の大統領令で、Section 232の鋼材・アルミ・銅関税の計算方式を抜本的に見直した。4月6日より、これまでの「金属含有量ベース」から「製品全体の税関申告価格ベース」へ変更され、鋼製品には一律50%の追加関税が適用される。日本製刃物や造園道具はその多くが鋼製品に該当するため、米国向け輸出コストへの直撃が避けられない状況だ。前号でTetsufuku調べとして報告した「50%以上の関税」はニュースとして現実のものとなっていると言える。日本の刃物や道具の産地にとっては、消費力が旺盛な米国市場の価格競争力をいかに維持するかが、より切実な課題となっている。
出典:White House 2026年4月2日・Perkins Coie 2026年4月6日
【海外・刃物業界】
米老舗ナイフメーカーが鋼材偽装で閉業、「Made in USA」表示の信頼性に波紋
米ミシガン州の老舗ナイフメーカー、Bark River Knivesが3月20日に閉業した。創業者のMike Stewart氏が、「米国製CPM-154鋼」と表示した複数モデルに中国産鋼材を使用していたことを認めたためだ。対象モデルはCamp Bolo、Fox River Skinner、Highwayman 4など複数に及び、流通業者のKnivesShipFreeは約300万ドル相当の在庫を抱えたまま返品対応に追われている。ミシガン州警察も調査に乗り出しており、詐欺罪での立件も視野に入っている。「素材の誠実な表示」こそが道具への信頼の根幹であることを、改めて業界全体に突きつけた事件といえるだろう。日本の刃物産地が長年守り続けてきた素材や産地の透明性は、こうした問題が浮上するたびに国際的な差別化要因として際立つ。Section 232が改定された週ということもあり、表示の信頼性は日本のモノづくり産業を守るひとつの切り口と言えるだろう。
出典:KnifeNews 2026年3月30日・BLADE Magazine 2026年3月・The Mining Journal 2026年4月
【出典・引用元について】
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